飲食店の経理会計ソフトはfreee(フリー)がオススメ【確定申告・青色申告・消費税申告対応】

経理・税金

飲食店を経営されている方、またはこれから起業しようとされている方で、以下のようなことでお悩みではありませんか?

  • 経理や確定申告の仕方がよく分からない、経験が無い
  • 本業が忙しくて手が回らない
  • どんぶり勘定で正確な経営状態が分からない
  • わざわざ経理事務員を雇う余裕が無い
  • 領収書、請求書が溜まりにたまっている

自分が税理士事務所勤務時に、多くの方がこれらの内容で相談に来られました。実は、最新の会計ソフトやレジアプリ、ITツールを利用すれば、これらの悩みから解放され、しかも低コストで以下のような大きいメリットがあります

  • 確定申告・経理の専門知識や経験が無くても簡単に出来る
  • 経理に掛ける時間を圧倒的に短縮・効率化して本業に専念できる
  • リアルタイム(鮮度の良い数字)で店の経営状態・キャッシュフロー(資金繰り)が分かる
  • 「どんぶり勘定」「税理士任せ」の状態から脱却できる
  • ペーパーレスにして狭い事務スペースでも経理ができる

これらが可能になったのは「クラウド会計ソフト」が大きく発展したからです。

クラウド会計ソフトとは…
会計システムをクラウド(ネット)上に置き、他のクラウドサービス(ネットバンキング等)と同期することで、自動的にデータ取得を行い決算書を完成させるソフト。クラウド上にあるため、ネット環境さえあれば「いつでも」「どこでも」パソコンやタブレット・スマホから操作や閲覧が可能。WindowsやiOS、Android・iPhoneなど、多くの端末から操作ができる。

飲食店がクラウド会計ソフト「freee」を使う場合のメリット

代表的なクラウド会計ソフトは「freee(フリー)」の他にも「MFクラウド(マネーフォワード)」があります。クラウド会計としての機能はそれぞれ十分なものですが、こと飲食店向けのクラウド会計ソフトとして両者を比較した場合、freeeの方が「経理初心者にも分かりやすい」「領収書、請求書などの紙の資料の整理がしやすい」という点でオススメです。それでは順を追って飲食店がfreeeを使った場合のメリットを紹介します。

銀行口座と同期して明細取得&自動仕訳で手間要らず

飲食店の場合、銀行口座から毎月「仕入代」に「給料」、「電気代」「水道代」「ガス代」や「クレジット払いによる売掛金の入金」など、取引の数が多い場合があります。それを手入力で会計ソフトに入力していたら、かなり時間が掛かりますよね。インターネットバンキングを開設して、freeeと同期すれば圧倒的に効率化できるので、お客さんが少ない時間にポチポチとクリックするだけで入力が終わってしまいます。その他にも以下のようなメリットがありますよ。

freee×ネットバンキングで飲食店の経理は変わる

  • わざわざ銀行に通帳記帳しに行く必要が無い
  • 税理士に依頼している場合でも通帳のコピーを渡す必要が無い
  • 複数の口座でもリアルタイムで同期して資金残高がすぐ分かる
  • 日付と金額と摘要を同期取得するので、あとは「勘定科目を選ぶだけ
  • どの勘定科目を使えばいいか、素人にも分かるよう説明と候補を提案してくれる
  • 毎月出てくるような同じパターンの取引は、AIが学習して自動登録してくれる

クレジットカードの明細取得&自動仕訳で効率的になる

通常の経理方法だと、銀行口座からクレジットカード利用分が引落しされた日に、カード会社から届いた利用明細を見ながら振替伝票で1個1個取引を手入力しなければなりません。この入力の手間も問題なのですが、購入日ではなく支払日で経費に計上されるので、正しい月次損益が把握できません。その点、freeeとクレジットカードを同期していれば、手入力の必要はないですし、購入日に経費計上されるので正確な利益や原価率・利益率が把握できます

freee×クレジットカードで飲食店の経理は変わる

  • カード会社から届く利用明細を待たなくていい
  • 翌月いくら引落しがあるかリアルタイムで分かる
  • 正確な損益額、原価率・利益率が分かり正しく経営分析が出来る
  • 日付、金額、利用店舗名を取得するので、あとは「勘定科目を選ぶだけ
  • よく利用する店舗はAIが学習して自動登録してくれる

領収書の管理と入力がとにかくマジかんたん!

領収書を撮影する
飲食店だと、毎日の食材の仕入れなどで、卸業者やスーパーの領収書がたくさん溜まりますよね。通常ですと、これらの領収書は全部A4用紙に日付毎にペタペタ貼付けて管理するよう、税務署や税理士事務所に推奨されるのですが、freeeを使っている場合「写真撮るだけ!」で大丈夫です。この写真を基に仕訳データが作られ、写真はこの仕訳データに添付(紐づけ)された状態になります。税務調査が入った場合にもワンクリックで領収書(証憑資料)を出せます。大量の領収書の中からわざわざ1枚の領収書を探し出さなくていいのです。だから撮り終えた領収書は封筒に入れて管理するだけで大丈夫(捨ててはいけません)。この他にも以下のようなメリットがあります。

freee×スマホで飲食店の領収書管理・経理は変わる

  • AIが写真データから日付・店舗名・金額を読み取るので「勘定科目を選ぶだけ
  • AIが学習するので「勘定科目を選ぶことさえ不要になる」
  • 領収書を見返すときは仕訳データから探せるので時短になる
  • 大量に領収書がある場合はScansnap(スキャナ)であっという間に終わる
  • 写真データで管理するので、経年劣化でレシートの文字が読めないなんて事が無い

MFクラウドにも領収書の保存機能があるけれど容量制限がある

MFクラウド(マネーフォワード)にも似た機能があります。しかし、領収書の写真データを保存する容量に制限があります(freeeは標準的なプランで無制限)。MFクラウドの契約プランで保存容量は異なるのですが、今現在(2018年4月)では1アカウントで100MB or 10GBの容量制限となっています。ずっと使い続けていくことを前提に考えれば、やがては容量制限に引っ掛かり写真データを削除する他ありません。飲食業は領収書が溜まりやすい業種ですので、この点であまりオススメできません

レジアプリやBASE(ネット販売サイト)と同期できるから日々の売上を入力しなくていい!

売上げの円グラフ
各種レジアプリ(エアレジ、スマレジ、ユビレジ)やBASEを使っている場合は、それらとfreeeが同期できるので、売上げの入力が必要ありません。他のレジシステムでもcsvデータ形式で出力できるなら、そのデータをfreeeにアップロードすることで売上げの取り込みが可能です。

freee×レジアプリ×BASEで経理が変わる

  • 毎日の売上げを入力する必要がない
  • 手入力と違い、売上金額を間違えることが無い
  • レジアプリの機能で経営分析(曜日・天気・客層・性別・売れ筋商品など)が出来る。シフトを組む参考になる。
  • BASEに掛かる利用手数料や決済手数料も自動登録される

請求書を作る業務で「売掛金/売上」の仕訳が自動で作られる

請求書作成
通常の経理だと、まず請求書を作って、その請求書を見ながら会計ソフトに入力という手順です。つまり同じ内容を2回入力することになりますし、時には内容を間違えて入力することがあります。フリーだと請求書の作成機能が付いていますので、請求書を作成したら自動的に「売掛金/売上」の仕訳が自動的に登録されます。それに、売掛金の回収漏れがないかチェックする消込機能もありますので、売掛金管理にも便利です。

freee×請求書作成機能で経理が変わる

  • 1回の入力で請求書と仕訳が同時に作れる
  • 売掛金の回収漏れがないか簡単にチェックできる
  • 他の請求書アプリ(CLOUDPAPERやmisoca等)とも同期できる
  • クラウド上で作成した請求書をfreeeが代理で郵送してくれるオプションがある(1通150円)

MFクラウドにも請求書作成機能があるけれど別料金が発生する

MFクラウドで請求書を作成するには、別アプリ「MFクラウド請求書」を契約する必要があります。プランは「0円~12,980円/月額」です。freeeの場合は標準プランでついてきます。

リアルタイム(鮮度の良い)情報で、経営分析・改善がスムーズになり資金繰りが安定する

資金繰り表
飲食業は季節的なものや流行にとても影響を受けます。どんぶり勘定や税理士に丸投げしている状態では、経営状態が分からず(分かっても数か月後)、対策が後手後手に回ってしまいます。それは飲食業にとって致命的です。freeeであれば、毎月の売上推移や、原価率、人件費率などを把握して、食材の仕入れやシフト編成などを改善するスピードを早くできます。また資金のショート(焦げ付き)を早く感知できるので、いち早く銀行や国庫に融資相談に行くことができます。矛盾するようですが、「銀行はお金のあるところにお金を貸し、無いところにお金を貸さない」ケースがありますので。

freee×経営者で未来が変わる

  • リアルタイムで試算表が出来上がるので分析と改善がスムーズになる
  • 資金繰りの危険性に早く気づけるので、融資を受けるなどの対策が早くできる
  • 経理に時間を取られないため、経営者本来の仕事に多く時間を使える

確定申告の経験・知識が無くても質問に答えるだけで完成

青色申告
飲食店の確定申告は、多くの方が青色申告で65万円の青色申告特別控除を受けられるはずです。この控除を受けるためには、複式簿記による記帳で総勘定元帳等を作成し、青色決算書(損益計算書、貸借対照表など)を税務署に提出する必要があります。freeeはもちろん複式簿記による記帳なので、日々の入力が済めば全自動で青色決算書が作成されています。確定申告書も、質問に答えるだけであっという間に完成です

freee×青色申告で税金が変わる

  • 確定申告の経験が無くても65万円の青色申告特別控除を受けれる
  • 65万円の青色申告特別控除を受ければ、一番低い税率(所得税5%、住民税10%)でも97,500円も税金が安くなる
  • リアルタイムで利益が分かるので、前もって節税対策をすることができる

飲食店がfreeeを使う場合のデメリット

メリットの方が多くて、これといった大きいデメリットは無いのですが「あえて言うなら」ということでご案内します。

料金とプランについて

freeeはクラウド型の会計ソフトですので利用料が発生します。料金だけで比べると、他に安いクラウド会計ソフトは存在します。また消費税の課税事業者でない飲食店であれば、インストール型の会計ソフトを利用し続けた方がランニングコストは低く抑えられます。ただ税理士事務所勤務時に色々と会計ソフトを使ってみましたが、効率化や操作性を考慮すると「freee(フリー)」か「MFクラウド」の2択だと思っています。

※freeeにスタータープラン(9,800円/年)がありますが、月次推移が使えない点と、写真保存の枚数に制限があるので飲食業にはオススメはできません。

MFクラウドを使うのをオススメしたいタイプ

  • 価格は出来うる限り安い方が良い
  • 経理経験者で「借方・貸方」がないと分からない
  • やよいの青色申告(インストール型)と併用して使いたい

freeeに対応できる税理士事務所について

クラウド会計は普及してまだ日が浅く、ITに不慣れな税理士事務所ではfreeeに対応ができないことがあります。もし顧問契約している税理士事務所があるなら、freeeを導入する前に、一度顧問税理士に相談しておく必要があります。もしくは、税理士ドットコムなどの仲介サイトでfreeeが扱えてITに明るい税理士を探すことをオススメします。

飲食店にオススメの会計ソフトまとめ

飲食店で大切なのは資金繰りやマーケティング集客、経営分析と改善だと思います。かつての飲食店では「どんぶり勘定は当たり前」で、手書きした伝票から試算表を作るのでタイムラグが大きい(鮮度の低い)数字になり、経営は後手後手でした(もはや税金の計算のためだけの経理という状態)。ITやAIが発達した現在では、会計ソフトだけでなく、レジアプリやクレジットカード決済アプリ等もどんどん進化して行っているので、相乗効果でさらに飲食店経営のバックオフィスがますます効率化されていくはずです。これらを使えば経営者が本来すべき仕事に時間を使えるようになるので、まずはfreeeの無料体験をぜひ試してみてください(^^)